INTERVIEW インタビュー

 

――石原さんにとって(久沼)さゆはどんな女の子でしょうか?

ガム文字はやったことがないですけど(笑)、私も活発系だったので親近感があります。小学生の時はよく、男の子とドッジボールや鬼ごっこをしてました。恥ずかしさを隠すために「なんだよー!」とか、わざと悪い口を利いたり、そういうところも似てるのかな? 間違って言葉を覚えていたりもしたし……今思い返すとさゆまんまです(笑)。

――今までの話数で共感を覚えたシーン、セリフはありましたでしょうか?

第6話で、小さい頃のちさきとまなかが、巴日を一緒に見たかったといって泣きながらケンカをしているシーンは、とても印象に残っています。「分るなー!」って思いました。さゆのシーンだと、第4話で要に向かって「あたしだって! 美海のともだちなんだぁっ!」と泣きながら言ったところです。さゆは言葉が上手に使えない子だから、美海を想う気持ちにグッときました。

――そんな子供だったさゆも5年の月日を経ち、14話以降は中学生になりましたが、演じる上でどんな変化がありましたか?

私の印象では、しっかりした女の子になるために、ちさきのような知的な人を目指したように思えました。スタッフさんから、美海との関係を逆転させるようなお芝居にして欲しいというとオーダーもあったので、ちょっと大人びた子にしています。

――ちなみに石原さんご自身はどんな中学生でしたか?

小学生時代は元気いっぱいでしたけど、中学からは女子校でしたのでクラスでは静かにしてました。人見知りなので、仲のいい子との帰り道は騒いでましたけど。そこも、さゆにちょっと似ているかもしれません。

――もし、石原さんがさゆや美海と同じ経験をしたら、どう感じますか?

複雑だと思います。好きな人と同い年になれたら嬉しいでしょうけど、5歳差があったときは相手が年上だから甘えられた部分もあったと思うんです。頭ポンポンされて喜んだり。でも、いきなり同い年になったら、同じ相手でも慣れるまで違和感がありそうですね。

――光、紡、要を見て、石原さんご自身はどう思いましたか? 好きになるとしたら誰でしょう(笑)。

光もいいんですけど……紡が素敵かな。ちょっと無口過ぎますけど(笑)、人のいいところも悪いところも両方見ていて、ちゃんと伝えてあげられる人だと思います。

――さゆは要のどこに惹かれたと思いますか?
これは私の憶測ですけど……きっと、さゆは自分の家族以外に何かを認めてもらえたり、可愛がられたりすることが少ない子だったんじゃないかな? と思うんです。だから家族以外で初めて、さゆを「いい子」と褒めてあげたのが要。要に叱られて、褒められて……アメと鞭が効いたのかも(笑) 。

――そのさゆは陸で暮す子、さゆの好きな要は海村の子ですが、石原さんは海、山どちらが好きですか?

どっちも良さがあるけど、もし1週間休みがあったらハワイに行きたい! と言うことで海ですね(笑)。寒いのが嫌いだから、なんて私向きな土地なんだろうと思います。

――『凪のあすから』は、海と陸を舞台にしたファンタジーでもあります。石原さんが子供時代にお好きだった絵本や童話はなんでしょうか?

絵本で大好きだったのは『ウォーリーをさがせ!』です。小学校で図書の時間があって、みんなは『かいけつゾロリ』とか読んでいましたが、私はウォーリーを必死で探してました(笑)。お話の本だと幼稚園のときに『人魚姫』などの童話、小学生の時は「青い鳥文庫」の小説なんかも読んでました。

――作品のお話に戻りますが、『凪のあすから』の映像についてはいかがでしょうか?

海村はいろんなところに普通に魚が泳いでいてビックリしました。ブルーで海を表すんじゃなくて、色合いは陸と同じで魚だけが泳いでいる。「こう表現するんだ、面白いなぁ」と、すごく納得しました。映像もそうですが、『凪のあすから』はお話も驚くような展開をするので、そこも凄いと感じています。
――アフレコ現場でも、キャスト同士でストーリー展開についておしゃべりされているそうですね。

そうなんですよ! とくに隣の席の小松未可子さんと話していると妄想が膨らみすぎちゃうので、花澤さんが「待て待て!」と止めてくれます(笑)。

――この先も驚く展開が待っていそうな『凪のあすから』ですが、楽しみにしているファンの方にメッセージをお願いします。

いきなり5年後に進んでしまったので、「ええ? どうなったの?」と皆さん驚かれたと思います。とくにさゆは、キャストメンバーが驚くくらい「これ誰?」な感じになりましたが(笑)、根本的なところは変わってません。でももしかしたら……この先は何か変化があるかも知れませんし、光が戻ってきたことで美海の気持ちがどうなるかも気になると思います。私たちも先のことを知らされていないので、いつもドキドキワクワクしています。皆さんも私たちと一緒に、いろんなドキドキワクワクに期待して観ていただけたらと思います!